自由のかたち

仕事の打ち合わせの後、横浜美術館で開催されていた「ファッションとアート 麗しき東西交流」という展覧会に行ってきた。
かつて、今の山下公園付近の“横”に延びる地形の一帯は横浜村と呼ばれていて、この写真の私が立っている“みなとみらい”の地は海だった。

この展覧会は、横浜港を玄関口として、明治維新後に入ってきた西洋文化と出ていった東洋(日本)文化を、ファッションを通して紹介するというもの。“日本の文様”が海を渡って、外国人の暮らしの中に、見事に溶け込んでいたということが印象深かった。それはこれまでに想像していた以上だった。

この時代の文化について、この場で語り尽すことはできないけれど、日本においては、「散髪脱刀令」が布告され、礼服に洋服が採用されるようになった、明治4年が大きな転機と言える。
それまで何百年と続いた封建制度からの解放を象徴するような出来事だと思う。

以前読んだ本に、西洋において服装が“自由”の象徴となっている事例として、スーツが挙げられていた。今ではビジネスマンかくあるべしといった感じで、少し窮屈なイメージもあるけれど、それまで服に求められていた、貴族的ながんじがらめのしきたりから解放されて生まれたのが、このスーツという形だという。

私たちが何気なく着ている服は、歴史の中で民衆が自由を獲得した証なのだと改めて思った。