木枯らしが吹き、寒さも一段と増しているこの頃。
日本では、春の“ハレ”に対して、冬は“ケ”と位置づけられた季節。また“ハレ”は“晴”、“ケ”は“藝”という字が当てられもするが、“藝”の字の字源は“苗木を植えること”。
現在『東京都現代美術館』でオノヨーコさんの個展が開催されていて、以前植樹されたウィッシュ・ツリー(願かけの木)に願い事を書いた短冊を吊るすというワークショップが行われる。
この時期に何故、人はセイ(聖・清・精)なるものへ願いたくなるのか。
オノさんのウィッシュ・ツリー然り、クリスマス・ツリー然り、願いを木に託すということには、日本の御神木と同じように、天と地上の人間を繋ぐ“御柱”であるという共通認識がそこにあるのかもしれない。
私は木の葉を拾う。願いの“言の葉”を記すために。