夏のはじまり

室内での書作が中心の私にとって、外出することにはそれ相当の覚悟が必要な、そんな日が続いている。

昨日は、六本木界隈で打ち合わせがいくつかあった。
打ち合わせの合い間にどこで時間を過ごそうかと、冷房もあまり得意ではないので、うろうろしているうちに、あまりの暑さにぐったりする。

地面に照り返す光によって空気は温められて、暑さは加速してゆく。

「照」という字は、日があまねくてらす「昭」という原字に、後から「灬」が付けられたもの。灬(れっか・れんが)は火部に属するものなので、下からの熱ということも表しているようで、まさにその通り!と言いたくなってしまう。

こうしたことの対策として、昔は“打ち水”などを行い暑さを和らげていた。
なんて省エネなのだろうと思っても、行き交う人々で埋め尽くされた六本木界隈で、そんなことは出来るはずもなくて。

“風鈴”にしてもそうなのだけれど、エアコンなどに頼らずとも涼をとっていた昔の人は、やっぱり今の私たちより想像力に富んでいて、暮しの知恵というクリエイティヴィティも高かった。

不確かさという真実

あの夏の思い出

関連記事

  1. 風通し

    2017.05.17
  2. 久しぶりの秋晴れ

    2016.10.06
  3. 厳かなるもの

    2017.09.12
  4. 江頭(こうとう)に哀しむ

    2024.02.01
  5. 届ける文化

    2018.11.20
  6. 激流

    2013.06.03
PAGE TOP