みどりの日

ゴールデンウィークも後半に差し掛かった。
5月の後半に京都への取材旅行が決まり、そんな楽しみもあるので、この連休はどこにも出掛けずに、相変わらずの日々を送っている。

それにしても。この新緑の季節は、多少の暑さはあるものの、風もあって本当に気持ちがいい。

私が主宰する書道の社中名は「翠風会」。
これは雅号から一文字とったものだけれど、考えてみたらこの季節にこそふさわしい名前なのかもしれない。

「翠」の意味は、草や木の葉のようなみどり。
「翠鬟(すいかん)」と使うと、つややかな女性の黒髪のこと。

一説には旧字体で“粹”と書いた、つまり混じり気がないという意味の「粋」とも重なるところがあるらしく、原義は混じり気の無い鮮やかな青緑色の羽を持つ「カワセミ」を指した。

またカワセミと同じ字で記す「翡翠(ヒスイ)」という古代中国や日本(三種の神器の「八尺瓊勾玉」)で高貴とされた、半透明な深緑色の石(玉)もある。
硬い原石を切り、丹念に磨き上げることから、翡翠には「切磋琢磨」という意味も関連付けられている。

一つの色について紐解いてゆくと、そこには古の人の様々な思想観念や物語が浮かび上がってくる。