久しぶりに雑誌でのインタビューを受けて、その掲載号が本日、発売された。
取材では「書の魅力とは何か」「どうして書き続けているのか」にはじまり、書の未知を深堀りして、海外に発信しようとする編集部の真摯な姿勢がうかがえた。
このご時世に紙媒体への熱意をもった媒体からのオファーで、それが若者向けのファッション誌(表紙はSnow Manの深澤辰哉さん)で、さらに海外でも発売されるということで、つい私も力が入ってしまった。
日本文化を海外に向けてアピールしたいという、編集部の企画への並々ならぬ意気込みもあって、編集のやり取りは深夜にまで及ぶことも何度かあった。
昨今は時間も手間も生活も学習も、みんな合理性が優先されて、それは「イノベーション」とはいわれている。ここ10年での革新性はChatGPTだろうか。
ただ、それは人口減少の未来を見据え、機械化の生活、手軽さを信条とする情報社会を目指している反面、人間の身体技術、人間の感情を蔑ろにするかもしれないという危機を内包している。
でも、だからこそ、私は変わらず直接、心身を働かせる〝書〟という学びを続けているし、書から学んできたことを、限りある誌面ではあるけれど、私なりに真剣に答えたいと思った。
伝統文化に息づく価値を深く理解することが、何より、未来への礎となると信じて。