5月31日 中谷財団「神戸賞」授賞式オープニング公開揮毫/トランぺッターの広瀬未来(みき)さんと
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先月末のこと。久しぶりに神戸へ。
最先端の科学者のみなさんのたゆまぬ研究への表彰、受賞者と中学・高校生の皆さんとの
交流など、未来への希望を繋ぐ催しにおいて、式典冒頭での公開揮毫のお役目を頂いたことは、
書の伝統を繋ぐ私にとってもとても意義深いものだった。
その内容は、テーマとなる「独創に光を。」という言葉を、JAZZトランぺッターの広瀬未来さん
の演奏と一緒に書するというもの。
神戸は日本でのJAZZ発祥の地。
広瀬さんは神戸出身で、単身NewYorkに渡りフリーのトランぺッターとして、ジャズに留まらず、
サルサ、ヒップホップ、ファンクといったフィールドも横断され、Misiaさんのライブでは、ホーン
セクションのリーダーを務め、紅白歌合戦にも出演されているとのこと。
今回、私のリクエストにお応え頂き、あのチェット・ベイカーも演奏した、ボサノヴァの
巨匠 アントニオ・カルロス・ジョビンの名曲「白と黒のポートレート」を奏でてくださった。
私はといえば、過去に東京国立博物展で開催された「誕生!中国文明」展の除幕式で、☞二胡の
奏者チェン・ミンさんとの共演による公開揮毫は行ったことがあるけれど、洋楽の生演奏に合わせて
書くのははじめての経験。
JAZZが醸し出す雰囲気もリズムもとても新鮮だった。
当日までお会いできない広瀬さんとの呼吸をどう合わせていけるのか、一人で揮毫することと違う
シチュエーションを、何度もイメージトレーニングを重ねながら、私自身、書の魅力とは何だろうと、
自問自答していた。
書も音楽も然り、そもそもデジタルから生まれ出てくるものではなく、こうしたい、こうありたい
という人間の想いから生まれ出てきたもの。
その点で言えば、科学者の皆さんと同じように、人間の創造力の尊さを今回、再認識させて頂いた。
それにしても、広瀬さんの本番での演奏は、当然のことながらリハーサルとはまったく違う本気
モードで、それに思わず引きづられた私は、自分でも予想しえなかった筆運び(光の最終画)と
なったが、これも予定調和も、加工処理もないライブの醍醐味!
音楽も書も生身の人間の身体と心が繰り広げる時間芸術であるということも改めて実感したけれど、
催し全体を創造された現場スタッフの皆さんも、とても温かく接してくださり、人と人が共になって、
想いを紡いでいった式典は、エレガントな素晴らしい式典だった。
アンバサダーの山之内すずさん 神戸ポートピアホテル 祝賀会場(大輪田)入口にて ☞山之内すずさん Instagram
