マイウェイ

1/5に韓日中の合作映画「マイウェイ」のジャパンプレミアにお招き頂き、書き初めを行って参りました書かせて頂いたのは、「絆」と、甲骨文字で「龍」という字です。

タイトルの『マイウェイ』は、主人公であるオダギリジョーさんとチャン・ドンゴンさんがマラソン選手という役どころでしたので、そこにちなんでつけられているものと思っていたのですが、映画を拝見して、もっと奥深い意味だということを知りました。

戦争当時は国の為に命を捧げることが当たり前だった時代で、そのような状況下にあって、自分の道を切り拓きながら、駆け抜けていくということをテーマとした、実話に基づく映画です。

これは今の時代に当てはめて考えても言えることですが、集団やコミュニティから離れていくという行為は本当に勇気のいることですし、自由を謳歌するというより、過酷なことの方が多いと思います。
でも、だからこそ、“生き抜く”ということに意味があるのだと思いました。

そして、「絆」ということで言えば、国と国の絆というより、個と個の、それもそれぞれの立場、従属の関係ということを取り払い、それこそ日本人の根底にある美意識や美学といったものに伴う恥や外聞もかなぐり捨てた、ありのままの人間と人間とで結ばれるもの、それが真の「絆」であるということを、監督
は伝えられたかったのではないかと思いました。

韓国映画史上最高の製作費がかけられた超大作であるとか、監督が『シュリ』や『ブラザーフッド」のカン・ジュギュさんであるといったことで話題になっていますが、人間の生き方の真理を問いかけてくる本当に素晴らしい映画です。
イベント時にお聞きしましたが、今年のベルリン国際映画祭にエンターテイメント映画で、しかも公開後ということにも関わらず、特別に招待作品として、出品が決まったとのことです。

 

さて、甲骨文字の「龍」の字ですが、オダギリジョーさんとチャン・ドンゴンさんと監督が目入れをされたのですが、丸ではなく、血走ったようになっているのはご愛嬌(笑)で、3000年以上前の「龍」の字はこのような形をしていました。

また、今年は辰年ですが、「辰」と「龍」の違いについては、もともと干支というのは、今のように動物を指しているものではありませんでした。
辰本来の意味は「振」、「動いて伸びる」、という意味で、十二支を浸透させる目的で、庶民に分かりやすいように動物が当てられたようです。
ただ、龍だけが伝説の生き物です。

甲骨文字は漢字のルーツとされていますが、韓国も日本も同じ漢字文化圏ということでいえば、やはりDNA的には繋がっているのではないでしょうか。

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古事記編纂1300年 part1

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