サイトアイコン 書家/書道家 木下真理子

裁量と最良

働くことって何だろう。
今、裁量労働制に関して、与党と野党の論戦が続いている。
私はフリーランスで、そもそも裁量労働なので、議論の対象にさえなっていない。

良し悪しはあるにしても会社という“共同体”に守られることもなく、全ては自己責任。寝ている時以外は常にオンタイムでもある。

ただ、こうした生活を続けていられるのは、世の中的には好きなことをしているからと捉えられる向きもあるけれど、好きなことというより、気持ち的に辛くないからと言った方が正確ではないかと思う。大変でも辛くなければ、少なからず前向きにやっていける。

裁量制を既に行っている身としては、働く時間をどうするのかと問う前に、〈仕事=生産〉〈私生活=消費〉という既存の社会通念から脱することが出来るような、新たな価値観を創出する時ではないかという気がする。

思えば、ゴータマ・シッダールタは6年もの歳月を想像を絶する苦行に費やしたと言われる。でも苦行では悟りが得られず、それをやめて悟った。そして煩悩を無くすことによって、苦は克服され、“心の安らぎ”が得られると説いた。

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