サイトアイコン 書家/書道家 木下真理子

腰パンとJAPAN

バンクーバー五輪でのスノーボード選手の服装と態度が問題となっています。彼が在籍している大学もお詫びの声明を出しています。この問題、果たして問題視する程のことなのかと、私は思いました。クレームをされている方は、スポーツ選手らしからぬとか、日本人らしからぬというお考えのようです。

ただ、スノーボードはサーフィンなどと同じように単なるスポーツではない、カルチャーの要素を持っています。それはスケートボードと同じくストリートカルチャーであり、彼の服装をカルチャーとして捉えれば違和感はありません。また、日本人らしくない服装という考えも少し首をかしげたくなってしまいます。

そもそも洋服自体、西洋のものであるし、そもそも日本人は平安時代など“衣擦れ”という言葉があるくらいなので着物の裾をすって歩いていたことが文化としてあったわけです。

腰パンやダボダボな服装というのもそれに通じる、文化の模倣といえるものではないかと私は思っています。TPOというのは大事だと思いますし、態度の良し悪しということも論点となっているようですが、みんなで集中砲火のごとくバッシングしている様を見ていると、なにか全体主義のようで恐いなぁと思いました。

昔、校則だからといってスカートの丈が5mm短いだけで、一日中廊下に立たされ続けていた私の友達のことをふと思い出しました・・・

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