サイトアイコン 書家/書道家 木下真理子

生命Ⅱ

昨年、購入したペラルゴニウム。思えば花が全て散ってしまった時には、本当に来年も咲いてくれるだろうかと思いつつも、見届けていこうと思いました。秋には枯れ葉が随分目立つようになりましたが、まだエネルギーが放たれていて、寒い冬には、さらに枝ぶりを太くし、じっと耐えているように見えました。また、知人から頂いたぶどうの挿し木も、一時は葉が全て落ちてしまい、もしかしたらこのまま立ち枯れてしまうのではないかと少し不安にもなりましたが、どちらも見事に芽を出してくれました。

まさに生命力というものを見せつけられている気がします。そして、”自然力”とも言い換えられるそれは、我々人間の中にもトクトクと脈打っているものだと思います。人間も自然の一部なのですから。

今回の地震では、自然の猛威によって、人間は大変な痛みを受けています。でも、だからと言って自然と対峙するというスタンスは、少し違うように思います。科学文明が発展する以前は、自然という概念自体が、そもそも無かったはずです。私たちは、人間の中にも備わっている自然力というものを自覚して、それをこれからどう生かしていくのか、考える時に来ているのかもしれません。

自然は、“じねん”とも読む、そう話してくれた人がいました。答えはやはり、自ずと然り、のことではないでしょうか。

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