サイトアイコン 書家/書道家 木下真理子

ある感傷

井上陽水さんの曲を久しぶりに聴きたくなり、押入れからCDを出してきて、聴きました。

『ネガティヴ』という、もう随分前の作品で、タイトルも凄いのですが、ジャケットのヴィジュアルもまた凄いですね。コマーシャリズムとかビジネスライクといったことからは、見事なまでに逸脱しています(笑)。

一方で、やっと時代がこの作品の世界観に追いついた(追いついてしまった)のだという気もしています。

この中に収められている「WHY」という、しっとりと包み込まれるような優しいメロディに、あのジョン・レノンの「Because」を彷彿させる深い歌詞の曲があります。

〈何か言って…、教えて…〉というフレーズが、透き通るようなハイトーン・ヴォイスで歌われていますが、そこには、どこか諦めや虚しさにも似た情感を感じます。

 

答え(理由)というものは、もともと無い。

これが真理なのかもしれません。

多数決が真理だとはもちろん思いませんが、一般的に使われている“答え”や“理由”というものは、結局のところ、誰かの都合を正当化しているだけに過ぎないのだと、そんなふうに思えてしまうこの頃です。

もし現実の世界に真理が見出せないとしたら、現実逃避も確かに一つの方法ですよね。

 

明後日には動画撮影のお仕事も入っています。
今日はもう寝てしまおうと思います。

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