雨音とキャンドル

梅雨真っ只中ですが、皆さんはいかがお過ごしですか。暑さと湿度で、体調の管理が難しい季節ですね。私はと言うと、最近は打ち合わせ等で昼間外出することが多くて、落ちついて作品を書こうと思うと大体、夜中から朝方にかけての時間帯になってしまいます。ただ、光々と照明を付けているのも、熱苦しいので、キャンドルに火をともし、仄暗い中で書いています。何かと節電、節電と叫ばれていますが、そのような、“しなければならない”という発想ではなく、どちらかと言えば、文明的ではない、不便さを楽しんでいるところがあります。

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ところで先日、そんな私が、日立製作所の相談役であられます庄山悦彦さんのご依頼で、作品を書かせて頂きました。書かせて頂いたのは『信頼とスピード』という言葉です。片仮名交じりのなかなか難しい題材でしたが、力まず良い書が書けたと思います。「信頼」という文字は画数が多いのに対し、「スピード」の方は入筆から終筆までがあっという間です。

このような場合、いかに迷いなく書けるかが勝負なのですが、迷いがなくということは、日頃それに費やされた時間によるところが大きい、ということを改めて思いました。

そういう意味合いも含まれている「スピード」は、まさに信頼に繋がっているのかもしれません。ハイテクによる高速化ということに限らず、“手間のかかること”をすることも、またスピードなのですね。

後日、庄山さんから、ご丁寧にお礼状も頂きました。それがパソコンによるものではなく、お人柄が滲み出ている手書きのものであったことは、やはりうれしかったです。