年輪

先日、玉川通り(通称246)で、今、何かと話題の深沢のあたりを歩いてたら、大きな「更地」が二つありました。何かビルかマンションでも建つのかなぁと思って、そこにこれから生活するであろう人たち、今まで暮らしていた人たち、あるいは仕事のために移ってくる人たち、去っていく人たちのことを勝手にいろいろと想像しました。そこは、人々の喜・怒・哀・楽や希望・失望・絶望・欲望・・・にまつわる様々な出来事が生まれては消えていき、そしてまた生まれるということをずっと繰り返しているのではないかと思いました。

それからまた別なとある日。

調布駅で電車を待っていた時に、駅前のビルに看板がひしめき合っている様が目に入ってきました。居酒屋、語学教室、皮膚科医院、消費者金融・・・ふと以前見た、片岡義男さんの写真集、『ホームタウン東京』を思い出しました。

年輪

私は、出身が茨城県で、自然に囲まれて育ったせいか、昔は東京の雑然としていて、煩雑な風景が好きではありませんでした。ただ、年齢を重ねる中で、そこに人の営みや息遣いというものがあるということに気付いてからは、なにか親近感を覚えるようになりました。

みな同じこの時代を懸命に生きています。だから、時にはぶつかることもあるし、争い合い、傷つけ合うこともあります。自分が思い描くような理想像が、なかなか形に出来ず、もがくことも多々あります。

ただ、完成されて、理路整然としている人生など、本当はつまらないのではないでしょうか・・・私は「未完成」であることに臆することなく、どんな現実もそれを受け入れながら、でも自分の理想をいつも心に抱いてこの街を歩いていきたいと思っています。

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