私の仕事着

早くも師走です。講座の帰りに、足早に人々が行き交う銀座の街並みを見ながら、ふと思うことがあります。つい数ヵ月前まで、あれだけ電気を大切にしようという呼びかけがあったのに、今ではこれだけのクリスマス・イルミネーションです・・・。心の灯りは目に見えるものとは限らない、と私は思います。

さて先日、『I no Press』という講談社初の働く女性の為のフリーペーパーが発刊され、教養のページでペン字講座を担当させて頂いています。ペン字というと、正方形のマス目にはみ出さないように均一的に書くものという固定概念があると思うのですが、そこは私流にやらせて頂きました。

そもそも“ひらがな”は、左右非対称、不均衡な美しさを持っている文字ですので、そうした文字の本質を意識すると、正方形のマス目にあてはめて書くことの方が、無理があります。それは印刷機械が発明される時に出来た“活字”の考え方です。

なので、私が提案させて頂いたのは、定番のペン字ではなくて、大人の女性の為の“見せ字”というものです。詳しくは、都内にお住まいの方だけになってしまいますが、東京メトロ線の駅構内を中心に配布されているようですので、ご覧になって頂ければ幸いです。

私の仕事着_1

ところで、明後日の月曜日には某広告の撮影があります。一応、書家としてお声をかけて頂いているのですが、どんな衣装を着たらいいものかと、今日は半日くらいそのことを考えていました。もちろんスタイリストさんもいますし、広告ですので、アートディレクターさんの考え方もそこにはあると思います。ただ、書家というと、どんな服装のイメージにすればそれが伝わりやすいのかということは、なかなか難しいのかもしれません。普段、書作をしている時は、墨がついてしまうので黒が多くて、また動きやすい格好をしています。ちなみ下の写真が、このところ一番着ている仕事着です。

私の仕事着は、キャリア・ウーマンの方のようなお洒落なものではなくて、単なる作業着ですね(笑)。なので、撮影では普通にフェミニンな服を着れたらいいなぁと個人的には思っていますが(笑)、出来上がりはいかに。

私の仕事着_2

日出ずる処

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