等身大のメッセージ

桜とともに、今年も同じように巡ってきた春という季節。
ただ、私たちの心中は先行きがわからない、不安を抱えながら過ごしている。

そんな中で、先日ディープ・パープルという世界的なロックグループが、官邸を表敬訪問したことがあった。
そして、ふたりの大物アーティストが、ひとりはコメントで、ひとりは歌唱で、時の為政者を称賛し、それが批判の的となった。
ロックは反権力の象徴だから、権力におもねるなど言語道断!とするのが批判する側の思想で、いやいや一個人がどんな政治信条を持とうが自由なはず!とするのが肯定派。
はたまた、反体制という姿勢自体がもう古臭くて、それは既にロックの革新性とは言えない、などなど。
素直に思いを語ったことが、ことさら批判の対象になるから、なかなか自分の考えを公にできないと、そんな意見もあった。

多様性といわれる世の中で、いずれの考え方にも真理はあって、興味深い。

私はこの話の論点は、見方を変えれば、ロックはビジネスか、それとも生き方なのかという問いに関わることではないかと思う。
個人的には、ロックに限らず、アーティストが生み出す音楽は、ビジネス感覚を優先した商業音楽より、ピュアネスなものであって欲しいと思っている。
本来、権力に対してはジャーナリズムが向き合うべきものだと思うので、私はロックアーティストが反権力であるかどうかはあまり気にならない。

とはいえ、数日前にインターネットで見た、☞ブルース・スプリングスティーン&Eストリートバンドの最新ライヴは、素直に格好いいと思った。
そして、この〝カッコいい〟という修飾語こそ、ロックに最も相応しいキーワードではないかと思う。
スプリングスティーンは、は現在76歳だけれど、どんな権力者もかなわないくらいカッコいいと思ったし、彼の曲にはロックという生き方を体現してきた人間の真の言葉とサウンドがある。

ライヴの2曲目の「Born in the U.S.A」で描かれたアメリカは、これまでアメリカが唯一勝てなかった、ベトナム戦争の帰還兵の苦悩が歌われているけれど、スプリング・スティーンはフォード社からこの曲のCM使用を求められ、5~10億円を提示されても、許可しなかったという。

    巡り合わせの奇跡

    GWは、珈琲と書道

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