ビーチボーイズが聴きたくて

暦の上では夏が過ぎて秋の気配を感じるころとされる“立秋”からちょうど一週間ほどになるというのに本当に暑い日が続いています。まだまだ残る夏を楽しむために「ビーチボーイズ」をひっぱり出してきました。すっかり角が落ちたジャケットから取り出したレコードより流れ出す1962年当時の音楽と空気。レコードはもともと“記録”という意味なので、その音楽が流行った時代の空気感も一緒に再現してくれます。

今ではすっかり音楽も“iTunes”という機器でデータとして手に入れるという時代です。でもそれは作品というより商品を購入するという感覚に近いと思うのは気のせいでしょうか。アナログレコードは聴くのに、ジャケットから取り出して、埃が付いているか確認して、プレーヤーに乗せ、針を落とすという少し手間が掛かりますが、その行為自体が楽しいです。例えるならプレゼントの包装紙を取っている感じとでもいうのでしょうか、ワクワクします。

またレコードの針が紡ぎだしてくれる振動(ヴァイブレーション)は、音楽家が録音した時の彼らの息吹きとその時代の空気をそのままの状態で、今の私にダイレクトに体感させてくれます。私にとって音楽を鑑賞する、楽しむ方法は間違いなくココにあります。

女の深層

夏のまぼろし

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