文字と声

先日、ラジオの収録がありました。その時に改めて思ったのですが、声というのは、文字と同じくらいその人を表すものではないかということです。パーソナリティの萩原次晴さんは、そのお人柄と同様に、とても張りのあるエネルギーに溢れた、男性的な声の持ち主でした。

以前観た映画で『カストラート』という西洋の作品があり、声変わり前の男性に去勢をしてソプラノ歌手を作るという凄い内容でしたが、かつて教会では女性が歌うことは認められておらず、沈黙を保たなければならないことから、そうした風習が生まれたそうです。そしてカストラートとなった人は、精神のバランスに変調をきたすことがあったようですから、裏を返して言うならば、男性らしさ、女性らしさという内面性の違いは、例外も勿論あるとは思いますが、やはり身体の違いに起因しているのではないでしょうか。 声に限らず、文字にも女性らしさ、男性らしさというものは本質的にあると思います。

私は女性書家でありながら、漢字を得意としていますので、線質はどちらかといえば力強く、シャープな男性的なものです。でも、そこに女性特有の“情感”が滲み出ていると言われたことがあり、自分では無自覚でしたので、はっとしたことがありました。

文字と声/書家 木下真理子

さて、出演させて頂きましたのは、TBSラジオ『荻原次晴のトップ・オブ・エナジー』という番組で、11月28日、12月5日の日曜日17時30分~18時、2週に渡って放送される予定です。自分でも自分の声を改めて聴いてみたいと思っています。

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