Japanese-SENSE(Demo)
1_R
2_R
ADプレゼン画像_R
1_R2
2_R1
ADプレゼン画像_R
1R
2_R2
ADプレゼン画像_R
previous arrow
next arrow

洗心パワースポット 芬陀院 編

「塔頭」というミニマルで閑寂幽玄な世界

東福寺を訪れた折には、塔頭(たっちゅう:大寺院内にある小寺院や別房)に行くこともおすすめします。東福寺には、かつて80余りの塔頭があったそうです。

雪舟が東福寺に参禅する際に泊まっていたとされる芬陀院(ふんだいん)。こちらの「鶴亀の庭」には、雪舟の逸話が残っています。

関白・一條兼良から亀の絵を要請されるも気が進まない雪舟は、代わりに石組みの亀を作ったところ、これが夜中に動き出してしまったそうです。慌てた和尚は雪舟に頼み、雪舟が甲の部分に大きな石を突き立てると動かなくなったという伝承です。

南庭。方丈の南庭と東庭は雪舟が作庭したと伝わる。「雪舟寺」と呼ばれる由縁。芬陀院の庭園は中国の蓬莱(ほうらい)式で、左の石組みは鶴、右は亀がイメージされているという

この庭園は、イサム・ノグチの友人で、モダニズムの作庭家として名高い重森三玲の手によるものなのですが、重森は往時の庭を一石の補足もなく復元しています。

枯山水というと、観る者に迫ってくるような仰々しいイメージがある中で、神仙思想に基づくこの庭園は、さながら小さな大宇宙。安堵感からか、いつまでも見ていたいという気にさせる

塔頭の各院はそれぞれに趣ある庭を有しています。いずれの庭も、石や樹木などに意味や由来を持っているので、それを知るのも楽しいことです。

東庭。東福寺の庭園を手掛けた重森とは思えぬほど慎ましく、松と苔の調和も美しい。院内にある、茶関白と言われた一條恵観ゆかりの茶室「図南亭(となんてい)」の丸窓から望めば、まさに「茶禅一味」

禅寺の庭は修行僧が縁側で坐禅を行うためのものでもあります。

坐禅とまではいかないまでも、静かに庭を臨み座っていると、時の流れが緩やかになっていることを感じます。それは、“自分探し”というより、“忘我のひととき”なのかもしれません。

写真:佐藤奈々子 テキスト:木下真理子 協力:東福寺,芬陀院

固定ページ:
1 2 3

4

PAGE TOP