漢字の秘密①

漢字の秘密①

書:木下真理子/「先憂後楽(金文)」

昨今、携帯電話などで使われている、いわゆる「絵文字(emoji)」という日本語が、海外でそのまま通じるという。文字では表記しきれない感情などが“絵”によって伝えられるということなのだが、そもそも私たちが昔から使っている「漢字」も事物の象形(まさに“絵”)からスタートしているものに他ならない。

『説文解字(せつもんかいじ)』(中国・漢時代)という中国最古の字書の叙には、次のように述べられている。「事物の特徴をとらえ、その形に象ったものを【文(もん)】と言う。【字(じ)】はそれに様々な形や声を付け加えたものである」

一つの文字の中に事物の形や数、動作や状態、感情や感覚などが内在していて、偏旁を組み合わせて複雑な意味も表現し、音も伝える。「漢字」という文字は、様々な情報が集積された、大変優れたツールだと言える。

今回から何回かに渡って、漢字の魅力や興味深い豆知識について語っていきたいと思う。