誇り

先日、打ち合わせが虎の門であり、その流れでホテルオークラへと向かった。

この9月から本館の建替えが行われ、これがオークラを見る最後の機会になるのではないかと思った。このホテルは、西洋と東洋の美意識が見事に調和され、昇華し、日本のモダニズム建築の代表格と言われている。その様式美は広く海外からも称賛され、今回の建替えを惜しむ声は高い。

建替えは2020年の東京オリンピックの前年に完成予定とのこと。考えてみたら、このオークラが出来た1962年という年は、前回の東京オリンピックの2年前にあたるとのこと。日本は高度成長期の真っ只中にあった。驚くのは、前回の東京オリンピックの開催が、終戦直後の焼野原から19年しか経っていないということだ。21世紀になって今年で15年、15年前と言えばついこのあいだのことのように感じられる。

いかに復興のスピードが速かったことか。これは人類史上類を見ない奇跡だと言われている。私たちはこんな快挙をもたらした国に生きていることを誇りに思いたい。

誇り

気韻生動

去りゆく夏

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