今風に言えば、「パワースポット」ではないだろうか。
茨城県の北部、海側に位置する五浦(いづら)。
近代美術の父と言われる岡倉天心。
彼は傾倒していた漢詩の世界をこの場所に見出し、東京から移住した。
そして、東洋思想と東洋文化は、五浦とボストンを往復した天心と共に、この荒海を渡っていった。
天心の設計による、いわゆる冥想ルーム「六角堂」は、4度の改修が行われ、2011年には東日本大震災の津波で流されてしまったが、再建にあたり、当時のままの姿(炉が切られた板張り)で復元された。
「白砂青松」のリゾートではなくても、澄みわたる清浄な気が、日頃の疲れを癒してくれ、きっと新たな生気を養えるはず。