ここ数日は、息つく間も無いくらい、書作に明け暮れていた。
「書作」は書き手の心の機微がそのまま作用するので、嘘を付けない。そして「書」はある種の“記録”と言える。
人の世は、“うたかた”だ。だから、人は大切なことを遺そうとするし、文化は継承されていく。
記憶でも、記録でも、何かを遺そうとすることは、人の本能の一つではないだろうか。
写真はちょうど10年前の5月。北海道の富良野のラベンダー畑の前で、地元の観光タクシーのおばさんとの記念撮影。てっきり一面が紫の、夢のような世界であると思って訪ねたものの、まだ開花時期ではなく、あたり一面はご覧の通り。それでも、そんな思い出も、今は私の宝物として残っている。