長かったゴールデンウィークも終わった。
遠方に出かけるというわけでもなく、そのほとんどは家で過ごした。ちょっとした外出は、母の日の贈り物を探しに行ったついでに、以前はよく通っていた最先端のトレンドがそこに行けば分かるという街を、休日で人もまばらな中、ゆっくりと散策したくらい。
買い物をした思い出があるショップのいくつかは、いつの間にか新しい店舗に変わっていた。
一見何でもないように見えて、洗練と機能性を備えた良品を扱うインテリアショップ。その場所で写真集を眺めているだけで旅しているような気分が味わえた、長居の出来た輸入書専門店。農家に寄り添い、オーガニックで珍しい品種の野菜も取り揃えていたマーケット。
いずれも少し高額(にせざるを得なかったと思う)ではあったけれど、店も品物も店員さんも良心的で、思想、今風に言えばサステナブルな指針も持っていた。
まだ少し早かったということなのか、それとも今の資本主義社会の構造にそもそもマッチしなかったということなのだろうか・・・。
それにしても。
昔ながらの商店街にある、古風な個人商店が根強いことは、流行り廃りもどこ吹く風で、昔も今も変わらない。
例えばネットで売り上げを追求していこうということもなく、シンプルな店主の心意気は、その店構えから伝わってくる。それは、手に持って嬉しくなるような品物を届けたい、きっとそういうこと。
店先に置いてある品物が盗難に遭うリスクなど顧みず、まずは人を信用するということも、無言のうちに物語っているかのよう。