自然体の美

自然体の美/書家 木下真理子

先日、TBSの『ひるおび!』という番組に、書家として、出演させて頂きました。やはり最近は美文字ブームなのでしょうか・・・手書き文字の美しさを改めて見直して頂くということは、とてもいいことだと思いますが、そこは、カチッ、カチッと一糸乱さずに文字を書くことでも、また上手に書くということをことさら気にしすぎる必要もないと思います。

文字はもともと不揃いであることが、自然な形ですから。いかに“のびやかに”、“力み無く”書けるか、それが結局のところ美文字への近道ではないでしょうか。自然体に書くことを心がけ、まめに手書きで文字を書いていれば、あえて特別な練習などしなくても、自分なりにどうしたら美しい文字になるのかという、その感覚(筆意や筆勢)がつかめるようになります。それを“慣れ”ともいうのですが、ペンや筆に慣れること以上の上達方法はありません。

またそれによって、型にはまった文字ではなく、文字通り、自分らしい素敵な字になるはずです。はじめから手紙など堅苦しいものでなくていいと思います。まずはメモ紙に走り書きの感覚で、のびやかに書いてみることをおススメします。

SHORT PEACE 公開

未知なる領域

関連記事

  1. 書道の秋

    2015.09.18
  2. 献身

    2016.12.31
  3. 雨の余韻

    2020.06.13
  4. 夏目漱石『こころ』

    2014.06.18
  5. 秋深し

    2014.11.16
  6. 残暑お見舞い申し上げます

    2019.08.12
PAGE TOP