夏目漱石『こころ』

夏目漱石『こころ』_1

今年は夏目漱石の『こころ』が刊行されてから100年とのことです。朝日新聞の購読者の方なら、復刻連載がこの春から開始されているようですのでご存じの方も多いかもしれません。私は夏目漱石の当時の装丁のままに復刻した本を一通り持っているのですが、そのあまりの美しさに、やはり本というのは、デジタルではなくアナログがいいなぁと、しみじみと思います。

書家としては、漱石の残した幾つかの書についても関心があります。漱石は、書の教養があり、晩年は書作に励んだと言われていて、それに影響された芥川龍之介と島崎藤村もまた書にいそしんだそうです。漢詩への造詣も深かったので、さぞ力強い中国風(唐様)の書きぶりかと思いきや、意外にも日本風(和様)の柔らかな筆致を好み、どこか繊細な人柄も伺えるような気がします。

夏目漱石『こころ』_2

一見気難しい人でも、実は優しいという人は多いもので、その逆の場合もあります。本当の心の中というものはパッと見のイメージからでは伺い知ることが出来ないものなのかもしれません。

ところで、私は大正時代の作家たちの小説が大好きで、よく書作の題材として使っています。その一部を下記のサイトに掲載していますので、ご興味のある方はご覧ください。

木下真理子 公式HP『文字形象』漢字仮名交じり文②

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