忘筌

“綺麗さび”で有名な小堀遠州 作による、大徳寺塔頭の一つである孤篷庵(こほうあん)の茶室は、「忘筌(ぼうせん)」と名付けられている。
おそらく名の由来は、荘子の「得魚而忘筌」だと思われる。
「魚を得て筌を忘る」。筌は魚をとる道具のことで、【魚をとったら(目的を達したら)、道具(手段)のことを忘れる】という意味の禅語。

接客マニュアルというものがある。でもマニュアル通り、それを完璧にこなしたところで、真の“おもてなし”には届かない。そのような想いが遠州にあったのかもしれない。

書道のことで言えば、技を磨いていくこと(手段)は当然で、改めて言うまでもない。でも、技の習得が最終的な目的ではない。技に縛られるあまり、良い書が書けないということもある。これは自分においての、戒めの言葉でもある。

忘筌

    お知らせ 日本画家×書家

    ひとときの夢

    関連記事

    1. 万能な手

      2016.05.25
    2. 京都追記

      2013.12.23
    3. 書家の視点

      2019.04.27
    4. 海か、山か、芸術か?

      2016.06.30
    5. 夏到来

      2014.07.24
    6. 横画から“ひとやね”の時代へ

      2019.05.05
    PAGE TOP