コロナ禍だからというわけではないけれど、最近よく図書館に通っている。平日の夕方、買い物の前に1時間ほど。建物の大きさに対して入館者は数えるほどしかいない。
しんと静まりかえっているのがいい。
この前は、書道関係でめぼしい本を見つけた。『中国草書大字典』全8巻!
子供の頃は退屈なだけだった図書館は、今や書店でもインターネットでも起こりえないような本との出会いがある。
先の本棚の並びを取り上げても、『スポーツルール大事典』『レトリック事典』『美学事典』『日本石造物辞典』『駅名事典』『火山の事典』などなど。
こうした本が作られたことに、まず驚く。それから各々に千頁以上はあるだろう本に、どれほどの時間が費やされたかと想像して、気が遠くなる。
どんな世の中であっても、後世に残していかなければならないというものはあると思う。
作り手が人生を賭けている本を手にしていると、元気をもらえる。