この連休中については、実はいくつかの公開揮毫のご依頼も頂いていたのだけれど、それはお断りさせて頂き、私は時代の移り変わりを静かに迎えた。
平成という文字を書き損じした時の対処を指南されている書道家の人もいるものの、まだ5日しか経たない元号はあちらこちらで話題となり、既にこなれた感がある。
比べてみると平成の“平”の字は、2つの横画が印象的であるのに対して、令和の“令”は、ひとやねの冠が印象的。
平は“へい”という音や、平坦、平均、平凡・・・といった用例をみても、平成にドラマティックなイメージは無い。
ただ、この当たり前、普通ということが一番かけがえのないこと、尊いことだと戦争体験者は知っている。
これからの時代は人口減少もあり、経済もおそらく“ひとやね”のように下り坂の時代となるに違いない。
ただ、そんな下り坂の状況さえも楽しめることが本当の豊かさであるという気もする。後ろ向きというのではなく、むしろ新しい価値観を創出していく最先端の生き方。
ところで、陛下が一般参賀で手を振られる、そのしぐさにおいて、前の陛下と同じように指と指の間が僅かに開けられている、そこに何かしらの意味があると捉えるのは、考え過ぎだろうか・・・
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