ザ・クロッシング

先日、ちょうど仕事で一区切りついたこともあり、自分へのご褒美として久しぶりに映画館まで足を運び、2本を鑑賞した。
それは「ザ・クロッシング」という映画で、前編と後編を合わせて5時間近くに及ぶ超大作。

昨年、チェン・カイコーの「空海」を映画館で観たから、今回のジョン・ウーしかり、中国の監督による作品が続いている。
主演はチャン・ツィイーと金城武の「LOVERS(チャン・イーモウ作品)」の最強コンビで、中国のホアン・シャオミン、韓国のソン・ヘギョ、日本からは長澤まさみと、まさに美男・美女の人気スター揃いのキャスティング。
でも、東京では単館公開、関東でも3つの映画館でしか公開されていなかった。もちろん韓国の船舶事故の影響はあると思うけれど。
映画館は平日の昼間にも関わらず、立ち見客も多数出るほどの超満員で、関心の高さがうかがえた。

この映画は“愛”がテーマのエンターテインメント作品としてPRされていたが、書家の私としては、中国近代史のありよう、蒋介石の国民党と共産党との内戦の様子がどう描かれているのかに興味があった。
蒋介石は日本とも縁ある人物なので、これまでひいき目に捉えていたものの、実際は内戦によって多大な犠牲者を出したことは否定出来ない・・・迫力ある戦闘シーンに、戦争の痛みや虚しさをリアルに感じた。

それにしても、映画制作という場において、中国、韓国、台湾、そして日本が協力し合えていることは、本当に素晴らしい。
G20も終わり、今や国際社会は金融・経済で動くものと惑わされてしまいがちな現代ではある。
ただ、本当に世の中を動かしているのは“人”。
“人と人との交流(クロッシング)”ではないかと思う。

私のfacebookページも中国の方、韓国の方、台湾の方、ベトナムの方など、“漢字文化圏”の人たちに数多くご覧頂いている。
微力ながら、書道を通して私も何か貢献出来るように努めていきたい。

均しくないもの

最適化と主義

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