モンゴル追記

モンゴル追記/書家 木下真理子_1今年も残すところあと10日となりました。私の方はやっと慌ただしい日々から解放されて、日常を取り戻しつつあります。ただ、すでに来年の2月、3月のことを行っていることもあり、1年の区切りをつけることは難しいのですが・・・

さて、このブログも、ここ数ヵ月は積極的に更新が出来ずにいました。そんなことから、書こう書こうと思いながら、まだ書いていなかった今年の出来事を、この10日間で、何回かにわたって書いていきたいと思っています。

まずは、11月中旬に渡航したモンゴルの追記です。→モンゴル渡航の記事はこちら

モンゴルはソ連の影響下において、自国のモンゴル文字を失ってしまったということは、このブログで以前お話させて頂きましたが、そのモンゴル文字は基本的に日本語と同じ縦書きです。

すっかり日本語を横書きで記すことにも慣れてしまった私たちですが、やはり日本の文字というのも、縦書きにこそ、その美しさが表れるということを、モンゴル文字に触れることで、改めて再認識させられました。縦書きには、書き手の“気”が、スッーと通るところがあるからではないかと私は思っています。

モンゴル追記_2

ところで、モンゴル書道界においても、ここ数年、デザイン書道というものが流行しているとのことでした。お土産屋さんに立ち寄った時に、そうしたデザイン書道の作品がいくつも売られていたのを私も目にしました。文字をデザイン化すること、抽象化していくことを、ことさら否定するつもりはないのですが、それはやはり加工されたものであり、また作為的に誇張されたものです。

色鮮やかな加工品が良いか、それとも派手さはないが、奥深い力を秘めた自然のものを尊ぶのが良いか、それは昨今の食品事情とも同じ構図があると、モンゴルの伝統書道の先生方とそんなお話をしました。

さて、冒頭の写真ですが、そんな先生方と会食した時に、紙ナプキンに、私の書いた〈上空からの定めで〉という文言をモンゴル文字で、それぞれ書いて頂いたものです。いずれの先生も、モンゴル書道界では大変に著名な方々なのですが、さらっと書かれた文字にも、それぞれの個性とモンゴル文字そのものが持つ美しさが表れています。

正直、モンゴル文字は読めません。でも、〈さらっと書いて美しい〉国は違えど書の本質と魅力はここにあるのではなかと思わせてくれた一筆でした。

モンゴル追記/書家 木下真理子_3

写真左から

ガンバートル先生(書:右から1番目) 

アマガラン先生(書:右から3番目)

ビャンバドルゴル先生(書:右から2番目)

トゥブシンシャラガル先生(書:右から4番目)