プリンスが亡くなったことをニュースで知った。
今年はデヴィッド・ボウイの訃報もあった。
ロックについて特に詳しいわけではないが、デヴィド•ボウイについては次のエピソードを聞いたことがある。
公演のバックステージで、ある人が彼の楽屋をいきなり訪ねたところ、彼は独り静かに、正座をして本を読んでいたという。人が見ていないところでも、佇まいを崩さず、凛としている。この話を聞いた時、スターというより、何か求道者のように思えた。
プリンスは一時、自身の“Prince”というアーティスト名を捨て、♂や♀などを組み合わせた、読み方不明、フォント表記不可能な“記号”にしてしまった。商業的にも、もちろん自分の存在証明の意味においても、名前を消してしまうことなど、並みのアーティストには出来ない。その記号を日本の音楽業界では「ラブシンボル」、「ジ・アーティスト」などと読んでいたが、ピンとこなかった。
プリンスも、デビッド・ボウイも、その実像は麗しく、美しい人だと思う。