哀愁のレジ

雨季の頃、仏教僧たちは一か所に集まり、外出せずに修行に励む「夏安居(げあんご)」に入るという。
その安居ではなくとも、例年、GWは昇格試験の締切があるために、稽古とその取りまとめに明け暮れているのだけれど、わざわざ休みを使い、遠方から訪ねてくださる方もいて、写真はその時にいただいた柏餅や登り鮎のお土産。有難くいただく。

ところで、そんな試験シーズンも終わり、レースのカーテンをひと組新調しようと思い、IKEAへ2年ぶりに出かけた。
説明するまでもなく、IKEAは広いフロアに、家具から照明、台所や浴室グッズなど、数々の商品が並んだ暮らしのテーマパーク。そうそう外に出て歩き回ることも多くない私にとっては、店内を散策し、飲食スペースで休憩をとれば半日がかりとなる。

いくつかの日用品をカゴに入れ、やっとのことで到着するレジは〝癒し〟のゴールといいたいところなのだけれど、レジコーナーは様変わりしていた。
すっかり無人レジに変わっていたのだった。
思えば、カーテン売り場にもスタッフの人は居なかった。
もともとフロアに居る店員の数は少ないほうだったけれども、ここまで会わないようなことは無かった。
目の前に、黙ったままの精算機。
私はしばらく立ちすくんでしまった。

「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」以外に何を話すのでもない。でも、そんな人と人との温もりでホッとして、「買っていただく」「買わせていただく」と心の通う瞬間が、来て良かったという思い出になる。

そういえば、かつては普通にあったお豆腐や野菜売りなどの行商は、今、どうなっているのだろう・・・

    責任感の古今東西

    愉しみの行方

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